『ファイヤー・ストーム』シネマート六本木


脚本に粗が目立つ。アンディ・ラウ演じる捜査官と共に焦点を与えるべき同級生だった犯罪者ラム・カートンには在り来たりな恋愛場面が多く、カリスマ性ある悪役を演じたフー・ジュンに喰われていた。真逆の終盤敵役不在と感じさせる構成ではアンディ・ラウの突っ走りも虚しい。とはいえ、街中銃撃戦のスケールはかつてない程で、やり過ぎ具合に終いには笑いもこみ上げてくる。本当にすごかった! 部下が頭痛薬を用意するほどの生真面目な捜査官がある出来事から堕ちる様を巧みに演じ、爆発で何度も吹っ飛ぶアンディ・ラウ。皆の心と爆発を守るマイケル・ベイマックス作品に出て欲しいな。香港映画界最強の男ってもしや、フー・ジュン(胡軍)なのでは。

11:00〜12:55