『われらが背きし者』TOHOシネマズららぽーと横浜








(C)STUDIOCANAL S.A. 2015
素晴らしい!ジョン・ル・カレが描く信義・非情・哀切が見事に体現された作品になっている。クレムリンと結びついたロシアンマフィア、マネーロンダリング、亀裂の入った夫婦、無認可の作戦、ロンドン金融、亡命、フレンチアルプス、銃撃。そして英国の、人の信義。胸が熱くなる…。MI6ヘクター役のダミアン・ルイスがめたんこ良かった!復讐心を秘め、無認可作戦を進める非情さと熱さをもつ諜報員。ラストのユアン・マグレガーとのやりとり、くぅっ。ル・カレの作品は何故映像化すると素晴らしい出来になるのだろう。国家や組織の非情と個人の友誼や信義、日本人には馴染み深い山本周五郎が描いてきた藩と武士個々人の哀愁と悲劇を描いてきた世界に近い様に感じる。スカルズガルドのあの表情と選択を思い起こし泣いている。

11:40〜13:40