『阿修羅城の瞳』劇団☆新感線

巨人軍のように豪華な役者群が、まずスゴイ。市川染五郎が、飄々とした艶やかな男ぶりの鬼殺しの凄腕剣士を怪演、富田靖子が壮絶な運命の女を凄艶に、江波杏子が、あの独特の声量で、鬼の長を迫力を持って演じ、平田満が13代目安倍晴明もどき(笑)を、ひょうきんな解釈で演じ、渡辺いっけいが、阿呆なキャラで斬殺され(笑)、
復活して(笑)、殺陣と笑いの名場面を演じ、というように、粟根さん、橋本さんたち、新感線主役級常連が脇役になるのもしょうがないかも、というほどの豪華すぎるキャストでした。大好きな古田新太は、鬼に通じ、友に執着し、破滅の道を辿るシリアスなキャラを演じました。こんなの見るの初めてで、それも新鮮でしたね。

物語の内容も、子供、女、鬼の三面を持つ鬼を救済するという阿修羅の設定、それを倒すための陰陽師集団に仕掛けられた蠱毒鶴屋南北の戯作魂からくる演出、人と鬼の縁と恋、運命の行き着く先…
歌舞伎、ロック、少年漫画、アニメ、いのうえ歌舞伎の粋を極めたといえるハイブリッドな物語でした。イヤー、すごかった!