うーん、厳しい。演出は平凡で今ひとつ印象に残る場面がない。あえて挙げるとすれば首になった与兵衛がカブクところか。戯作はうらおぼえなので脚本がどうとはあまり云えないが、省きすぎか？与兵衛の馬鹿さがげんばかりが印象に残る。近松自身の下世話な覗き見趣味的視線での皮肉など工夫は見られるが、なんとも情念不足といった感がある。役者では、脇を固めた人たちのそつのなさと真中瞳の佇まいが綺麗だったなあ、という印象。やはり歌舞伎でみてなんぼか。Yグループのタダ券で観にいったのだが、席がもうないということで￥1500+して観た。まあ、元値で見なくて良かった。帰り、崔洋一監督がお客をお見送りしていた。友人曰く芸能関係いっぱいいたとのこと。
原作◆近松門左衛門
脚本◆岡本さとる
演出◆崔洋一
◆出演◆他
