季節

まだ輪郭をなさないこの季節と同様、わたしの心もふわふわと不定形なままだ。時々浮遊する感情が一時の道筋を指し示すような瞬間もあるのだが、また霧散してしまう。それとは別に自分は統合されすぎているという想いに囚われる時もある。もっと断片化された情報や感情が結びついて、それが次の行動を引き起こす。そのひとつひとつの行動が何も結びつかないのがわたしの常であったような気がするのだ。翻って現在は行動があまりにも互いに有機的に結びついてしまっている気がしてならない。あまりにも当たり前に合理的に動こうとするベクトルが強すぎて、これが統合されすぎているという想いに連なってきているのだろう。
この思考もまた霧散してわたしの心を支配することはない。まだ輪郭をもつ季節でないから…