『弓』ル・シネマ

キム・ギドクはやはりすごいっ!海に浮かぶ船で暮らす老人と少女の慈しみあふれる表情が際立つ序盤の寓話。青年が現れたことで2人の関係に波が立つ中盤の現実。そして圧倒的に現実を凌駕する幻想の美しさが画面を覆う終盤。序破急の緩急の付け方、映像と音楽の質感、観るものを惑わせるハン・ヨルムの表情、キム・ギドグの描く愛憎、全てが深く心に染み渡りました。