『青燕』東京国際映画祭 アジアの風 シアターコクーン

1925年の日本が舞台。初の女性飛行士となる朴敬元が飛行学校に入学をするところから物語は始まります。
前半部分の出会いと淡いロマンス、故国の同志たちとの友情、そして飛行大会をめぐる熱血部分が気持ち良いですっ!朴敬元を演じたチャン・ジニョンの豊かでくるくると変わる表情もとっても愛らしい。彼らの夢と青春期の躍動感を画面からしっかりと感じ取られます。
そこから一転、時代背景から読み取れるとはいえ、予想以上の厳しい境遇にさらされる展開は観ていて辛いものがあります。日本人だからこその辛さもあります。でもその後半部分があるからこそ、スペクタクルな時代ドラマであると同時に大空に憧れてそれを貫いたひとりの女性の生き方をしっかりと描いた作品になりました。