『サン・ジャックへの道』シネマアンジェリカ

冒頭の兄弟の自己主張ぶりからして圧巻。聖地巡礼の旅をする面々も失読症イスラム少年を加えていたりして毒が効いている。宗教のこきおろしっぷりもユーモアで包みながらもなかなかのもので、全編どこか皮肉な目線で貫いている感じ。旅人の心理描写のアーティスティックな映像表現が少々浮いているような気もするが、ハッピーなラストも含め高評価としたい作品。