『ガチ☆ボーイ』TOHOシネマズ海老名

原作はモダンスイマーズの五十嵐伝。これが舞台でやった当時、芝居好きな人たちの間で傑作という評が出てきていて、見逃したのが非常に悔しかったを思い出す。MONOの約三十の嘘ヨーロッパ企画サマータイム・マシン・ブルースみたいに芝居の名作が映画という媒体でリメイクされて残っていくというのもいいことだ。内容は、泣きの部分が強いけれど、小劇場的な、大学のしょっぱいサークル生活の楽しさのウェルメイドな部分もしっかりと描かれていたし、記憶が1日しか持たなくてもプロレスを通した肉体の記憶は残っていくというテーマが最後の試合に結実して、観客が涙腺ゆるみっぱなしというロッキー的な映画の充足度に達していくことが出来る。これは素晴らしかった。