台湾シネマ・コレクション2008『遠い道のり』シネマート六本木


音響技師の青年が台湾の音を拾い、そのテープをかつての恋人の元へ送る。しかし、彼女は引越しており現在の住人である女性がその音を聴きはじめ、音の原風景をたどって行く旅に出るといったロードムービー。旅の道連れになる精神科医も登場するのだが、彼のラストの歩みのシーンをはじめ、静かな、でもその人の生き方を示すシーンがとても印象に残る。台湾の持つ音と風景、人の生活を情緒的に切り取った佳作。台湾映画はそんなに観たことがなかったけれど、実に良いなあ。中国語も本土よりもななんか聞き取りやすい気がする。グイ・ルンメイはビジュアル的にとっても好みだ。『言えない秘密』も観ないとっ!