『パターソン』チネチッタ

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Photo by MARY CYBULSKI (C)2016 Inkjet Inc. All Rights Reserved.

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晴らしい。積み重ねる日常が詩となる。詩人の魂が日常となる。その世界の美しさとメッセージは何と心地良いことか。何かを作り夢を語る妻、散歩する犬、BARの殿堂の壁、バスと乗客の会話、双子たち、詩人たち。ジム・ジャームッシュの寓話的映像詩。明日乗るバスが少し特別になる。時の魔法、腕時計、目覚めのキス、妻への困惑と愛、同じ食事、奇妙な食事、バスの窓に映る景色、傾く郵便受け、犬の唸り声、一杯のビール、店主や馴染みとの会話、綴られる詩。定まった平凡な日常を生きる人にこそ響く詩的な映像世界。言葉にならない心の詩が生まれ行き周りを漂う。ああパターソン良かった……。余韻が抜けないとパンフを眺める。金原由佳のコラムの永瀬正敏の「a ha」のエピソードを読んでニヤニヤ。この繊細な映画を文章化、解説出来る人には羨望する。ウィリアム・カーロス・ウィリアムズの詩集も読んでみたいな。僕の理想する映画の到達点のひとつ。