金曜日。有給で休み。頑張って5時起き。今日も湿度が高い。誰も一言も話さない静かなロマンスカーで新宿、早めに上野に着いたので上野恩賜公園のスタバで朝の珈琲。もったいなくて積読だった『掃除婦のための手引き書: ルシア・ベルリン作品集』を読み始める。
13ヶ月ぶりの旅行。初めて新幹線eチケットを使用する時は少し緊張した。『はくたか』に乗る。北陸新幹線に乗るのは3度目だが、平日はいつも空いていて快適。2度目の朝ごはんは『東北復興弁当』歌舞伎座で食べるのにちょうど良さそうなお弁当。
3時間の道中なのでとにかく読書。ここ数年一番好みな女性誌『LaLa Begin』と『太陽と乙女』登美彦氏のエッセイはホント大好き。「人はしばしば四畳半で独り咆哮する虎と化す。」わかりみ
長野あたりから雲が広がり、糸魚川に来るとかなりの雨模様。9月の旅は秋雨前線被るよなぁ。台風じゃないだけ良いかと思うしかない。
金沢駅に到着。以前に来た時から10年以上は経っている。鼓門のバスターミナルで一日乗車券を買い、すぐにバスに乗りホテルで荷物を預ける。
大雨のなか、香林坊の裏道の渋い店舗や教会を歩く。
『金沢ふるさと偉人館』『金沢歌劇座』、ローソンの建物。観ているとワクワクする建築物。
今回の主要目的地のひとつ。憧れの建築『鈴木大拙館』へ。
雨音、水の波紋、柳、水面と建築物の境界。思索と対話と在ること。雨の日に行けてかえって良かったかもしれない。
鈴木大拙館の周りを散策。とても良い。
『金沢市立中村記念美術館』へ。何気に狩野探幽、円山応挙、川端龍子、与謝蕪村、酒井抱一があり、独り鑑賞出来て眼福。
本多公園から本多家上屋敷の遺構を登り、石川県立美術館裏に出る。
『ル ミュゼ ドゥ アッシュ KANAZAWA』らしき洒落た店舗が見える小径を歩く。
来月移転オープン予定の『国立工芸館』は赤レンガの隣なんだ。文化施設の密集度がすごい。
赤レンガミュージアムの『石川県立歴史博物館』と『加賀本多博物館』へ。
いしかわ赤レンガミュージアム、首都圏内なら商業施設化しているだろうに、歴史的な博物館をふたつ入れていて素晴らしい。ふたつの建物の間には、ビニール幕で覆われた休憩スペースがあった。自販機の珈琲を買って寛ぐ。学芸員の方々が打ち合わせをしていたりも。
『加賀本多博物館』徳川家康の側近本多正信の次男本多政重が大谷吉継、宇喜多秀家の家臣になり出奔を繰り返して、直江兼続の養子になったり、加賀前田家に二度も仕えたのは知らなかった。藤堂高虎と前田家のやりとりの書簡は面白かったな。山田風太郎『叛旗兵』は上杉家時代の話なのか、読んでみたい。
石浦神社の鳥居⛩を下り、広岡のバス停から、ひがし茶屋街を目指す。
浅野川大橋には石碑が。へー、乃木希典関連のエピソードがあるのね。
行きたかった『泉鏡花記念館』へ。企画展「泉鏡花×金井田英津子『絵本の春』原画展」幻想的雰囲気があり良かった。小村雪岱画『日本橋』など好きなポストカードとオリジナル文庫『いつか読んでみたい1冊 4 薺・蝶々の目』泉鏡花 を購入。
やはり文学館や記念館のオリジナル文庫というのが記念になって良い『いつか読んでみたい1冊 4 薺・蝶々の目』泉鏡花
2021年2月6日(土)〜4月18日(日)に
『特別展 小村雪岱スタイル-江戸の粋から東京モダンへ』三井記念美術館 があるので非常に楽しみだ。
初めて来た『ひがし茶屋街』をぶらぶらと。和装の男女をこの旅で初めて見た。確かにこの趣きの建築物に囲まれると着たくなりそう。
ひがし茶屋街の『Tableware shop & cafe 白磁』で珈琲休憩。選んだ器を出してくれるので、金沢コレクションでいただく。とても飲みやすい器。『掃除婦のための手引き書: ルシア・ベルリン作品集』を読み進める。評判通りに素晴らしい短編文学。なにこのユーモアあふれる語り口。
『徳田秋聲記念館』今回は入れず、前を通るだけに。梅ノ橋という風情ある橋を渡る。
友人おススメの金沢のお寿司屋さん『八郎すし』へ。美味しかったな。岩もずくと枝豆が食べたことのないレベル。淡白で上質なネタと地元の日本酒を堪能。自分には珍しく店主さんたちと話しすぎ、結構酔ってしまう。握りの頃の記憶が曖昧に。
夕食後、良い感じに酔い、また雨のなか歩いてホテルへ。大浴場で汗を流して就寝。
予定:-金沢まいもん寿司 金沢駅店-北鉄駅前センター(金沢駅東口バスターミナル1番のりば近く)で金沢市内1日フリー乗車券を購入-三井ガーデンホテル金沢-鈴木大拙館-石川県立美術館-ル ミュゼ ドゥ アッシュ KANAZAWA-Cafe 素都-ひがし茶屋街-泉鏡花記念館-金沢文芸館-八郎すし