五反田団『ふたりいる景色』こまばアゴラ劇場

即身仏になりたい男はゴマのみを食べて引きこもる生活をして、恋人は呆れかえる話。
こんな直球の五反田団は、はじめてかも。いつもの子供が布団の中で妄想する世界っぽさがなく自己完結したい男の自己への問いかけと恋人との距離感が描かれている。妄想もゴマの精とのやり取り部分のユーモアはいつものとおりだが、全体的に地に足が着いた感があり新鮮な思いがする。他人に依存することへの恐れや自分で自分の隙間を埋めていくという行為そのものが、わたしそのまんまじゃん、とはっきり言って痛かった部分がある。金替さん、前田さんのトホホ芝居がこんなに合うとは!後藤さんにならバカじゃない!と罵られてもいいと思った。モッチーさんはもっと出番が欲しかった。立蔵葉子さん、タブンはじめて見たけどおっとりした笑顔が素敵だ。