2月の読了本

  1. 『マゼンタ100』日向 蓬 角川書店

マゼンタ100 (角川文庫)

マゼンタ100 (角川文庫)

ジャージの二人 (集英社文庫)

ジャージの二人 (集英社文庫)

GO‐ONE (集英社文庫)

GO‐ONE (集英社文庫)

夜は短し歩けよ乙女

夜は短し歩けよ乙女

水滸伝 1 曙光の章 (集英社文庫 き 3-44)

水滸伝 1 曙光の章 (集英社文庫 き 3-44)

レンズと悪魔〈2〉魔神跳梁 (角川スニーカー文庫)

レンズと悪魔〈2〉魔神跳梁 (角川スニーカー文庫)

灼眼のシャナ〈14〉 (電撃文庫)

灼眼のシャナ〈14〉 (電撃文庫)

笑う怪獣 ミステリ劇場 (新潮文庫)

笑う怪獣 ミステリ劇場 (新潮文庫)

本業失格 (集英社文庫)

本業失格 (集英社文庫)

本から始まる旅と街への視線。松浦さんのエッセイはすごく好みで、ひとつひとつのエピソードの格好良さに惚れ惚れする。「川面から夕日を眺めたかった」の最後のくだりなんかはたまらない。
この人の閾 (新潮文庫)

この人の閾 (新潮文庫)

ようやく保坂和志を読めるようになってきたのかなと最近は感慨深い。街の記憶をたどる道筋がそのまま語り手のノスタルジー(感傷的なものではない)が重なっていて、書かれている場所ではないところを想起する読み手のノスタルジーと現在進行形の思考が幾重にも重なっていく。個人の領域、他人との会話、その場にいない第三者の思考法への論評、生活空間の重なり合い、思い出すという行為、緩やかな無機的な心の鼓動。自己のフラットな心のリズムを文章にのせてしまえばこれほどの心地よさはない。