『東ベルリンから来た女』ル・シネマ


(C) Christian Schulz / Schramm Film (C) Hans Fromm / Schramm Film
なかなか好みの映画だった。秘密警察に監視されている主人公の状況を描くために、BGMは廃し自然音や奏でられるピアノの音だけだが物語に響き渡る。豊かな陽光、深い森、強い風が魅力的なバルト海沿岸の田舎町の風景を自転車で疾駆する姿、脱出への渇望、監視の恐怖と恥辱、二人の男性への狭間の感情、一人の少女と出会い、そして彼女の選択。主人公のたたずまいの美しさも含めて魅力的な要素がたくさんある映画だった。