『トリノ、24時からの恋人たち』ル・シネマ

これは良いですねっ!映画博物館という自分の王国で過ごしている男が想っていた女性を偶然匿うことになることから始まる三角関係を、語り手のユーモアや、映画が物語の奉仕していない時代-キートン映画へのオマージュを散りばめて描いています。自分の王国というべき夢よりも大事な存在をみつけた男、抜け出せない現実への不安をもっている女、ふてぶてしさと逞しさを持った女の恋人の自動車泥棒、3人の個性も魅力的で彼らの不安や希望も共感でき思い入れを抱くことが出来ます。映画の素敵な部分が詰まった物語だと思います。