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どう観ても悲劇的なサスペンスホラーって感じの舞台なのにラストはいつものナイロンって感じに。笑いは大倉さん独りでもっていってる。水野美紀はずいぶん演技が良くなったような。まあでもどの舞台観てもまだ役柄ごとの変化は些少だけど。
『鬼平犯科帳「狐火」』原作は素晴らしいのだけれど、舞台となると場面転換が多く、間延びして緊張感がない舞台となっている。これは、おまさの物語なんだから彼女の視点で良いと思うんだけど、人物像がこの演出だと今ひとつ焦点がない印象。まあ観客は鬼平…
シェイクスピア原作「二人の貴公子」を蓬莱竜太 がアレンジした作品だとか。アジア風の無国籍感のある舞台設定に主演の3人が実に合う。黒木メイサは、現代ドラマとかで観ても今ひとつ現実味がないというか個性がそんなに感じられない気がするが、時代コスプ…
隣の男性がTOPSのキャパなのに双眼鏡をのぞいていて、エラい助平な人なんかな?と気になって仕方ない。再演ということで、やはり初演の風俗店の1日を堪能した的な刺激も性的興奮もほとんどなかった。ポツのわりにはストレートな笑いが多くてサービス過剰なよ…
野田秀樹はやっぱりすごいっ!終盤の火星の崩壊シーンの美しさ、真実の姿、原罪の示され方、寓話的な歴史像の作りこみが、その言葉と世界の明示が観客の心を惹きこませる。宮沢りえ、松たか子の演技も素晴らしく役者陣には文句のつけようがない。新年早々素…
コクーンでこんな人少ないのはじめて見たよという感じだったので不安だったのが的中。酷い出来だ。港湾関係の密輸などをめぐる男たちの小芝居に一青窈演じる謎めいた女が絡むような物語で、歌も物語にそぐわないし、人の描き方もホンも古臭くて求心力もない…
KERAさんは本の書き方と演出が最近変わってきたよなと思っていたのが、この芝居を観て転換期なんだと確信した。狂気と毒を塗して笑わせようと突っ走る感がなくなって、40代の二組の夫婦をめぐる複雑な人間関係のドラマを丹念といっていいほど描いている。今…
韻を踏んだ台詞や歌はさすが井上先生だよな。源内が浪人蟄居となったときの江戸情緒あふれる売り子たちの多彩な様の描き方の演出も蜷川さんのすごさが出ていたと思う。タイトルからして妖術合戦ものの戯曲だとばかり思っていたけれど、平賀源内の生を追うお…
KERAさんの自伝的物語とか言うとおり、全編にわたって自嘲的な諦念で描かれるので、素直に笑っていいのかどうか反射的に笑えるもの以外の笑いは、果たしてあ笑っていいものかと一度頭で考えてしまうような。ホワイトチーム主演の三宅さんの妄想笑いなんかは…
昔のようなわけのわからん暴風雨のようなパワーはなかったけれど、芝居として普通に面白かった。ちょっと洗練されすぎている?しかし、舞台上であのニップレス乳を見るのはいいけど、ロビーで見ると眼のやり場に困りますね。
初見。なんとなくヘリのエンジニアがサイゴン陥落時に愛した女性を救う話というものを想像していたけれど、全く違った。もうちょっと構成を素直にしてもいいと思うし、エンジニアのキャラクターをもっと掘り下げないと、なんでキャスト的にあんな主人公然と…
序盤は海外文学の避暑小説のようだなと思っていたが、やはり長塚圭史の描く人の業と悪意と秘密、そして美学の落ち着く先に辿り着く。松たか子の幼児性と病み様を感じ取れる演技はとっても好み。そういえば、彼女の出る芝居のチケットは不思議と取れるんだよ…
] 「摂州合邦辻」はついこの間もテキストで読んだりして思い浮かべながら観た。山の手事情社は10年以上も芝居を観てきて実は初めてだったりする。良い意味でとても若くて自由な演出。正直、麻布とかでやっていた若手劇団を観る印象と同系統。ベテラン劇団が…
はじめてみたよっ。実に完成された舞台なんだなという印象。舞台美術はいうことなく、音楽の力、役者の動き、話す言葉の分量まで最適かと思えるくらい。ただ、舞台と観客との一体感という点ではキャッツの方があったかなと思うし、前半と比べて後半は密度が…
いつものように春の爽やかさ台無し(笑)。ものすごく一般化されたポツドールといった印象の舞台だった。舞台的な仕掛けとドラマツルギーによって、熱はないけれど巧さが増すといった感じ。
仕事前の30分、ファミレスで過ごすフリータイムについての話。フリータイムの尺度などテーマ的には納得できるものがあるものの、正直しっくりこない。以前までの公演のような港北のニュータウンや渋谷から六本木にかけての道筋や新宿の地下の通りのような具…
グレート生活アドベンチャーの舞台化かな。ポツドールもチェルフィッチュも通ったテーマでSEXを介在したり、都市構造を切り取ったりしてきた前者の劇団と違ってこちらはあくまでアパートの一間。まあどうにかなるさ的な諦観が自嘲的な笑い(ラストの前田さん…
観劇は半減。来年は10本も行くかなあ。年明けに観た劇団☆新感線『朧の森に棲む鬼』が傑作だった。 劇団☆新感線『朧の森に棲む鬼』新橋演舞場 『ひばり』シアターコクーン・オンレパートリー2007 シアターコクーン ほうほう堂×チェルフィッチュ『まだ決めてな…
神と人が近い場所の浪漫譚。物語の原点を思い起こさせてくれる素晴らしい舞台。舞台美術の美しさと役者の情熱も心に染み入る。桟敷童子はすごいな。
ガルシア・マルケス原作の『エレンディラ』は南米の生と死が乖離しない幻想性、カーニバル的な性が蜷川演出で美味く引き出されている舞台だった。シェイクスピア悲劇とはまた違った味わいが面白い。観ていてそうだな中川君の王子様キャラの喋りかたってボク…
黒田育世振付 「SIDE B」 出演:BATIK、顔の見えない追いたてられている少女性が最後に泣き笑いの顔を獲得している。砂連尾理+寺田みさこ振付・演出 「あしたはきっと晴れるでしょ」 出演:金沢ワークショップメンバー(小西建太朗/横谷理香)、素晴らしい…
中村松江さんが芝居に登場する十二支の動物をテーマに歌舞伎の魅力を語る趣向で子供向けで分かりやすくて面白い。子供のころ、こういったものを見て歌舞伎を好きになってくれるといいね。本編は「新版歌祭文」‐野崎村‐。義太夫狂言で世話物って子供たちには…
リアルでむず痒痛い駄目人間っぷりの描写に悶えながら観るも余りの大人しさに少々拍子抜けの感もあって観ていたが、最後に暴力とSEX描写があってなんだか安心してしまう。芝居って劇団ごとのお約束にならされてしまうのよね。
毎度お馴染みの和服美女たちが受付案内をしているのを観るとポかリン観に来たんだなあ情緒あるねえと嬉しくなる。写真の一日体験教室を舞台にした物語。ひとつひとつの言葉に自分の生きてきた経験と人との距離感を照らし合わせ、その深さに心うたれる。久し…